ボイトレ初心者さんが持つ「歌」に対しての「弱点」や「苦手意識」が、実は本人の「勘違い」や「思い込み」だという場合がよくあります。今回は体験レッスン内でよくある「勘違い」とその「改善方法」をまとめたいと思います。
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はじめに
気がつけば2023年も終わろうとしています。
今年はベリーメリーミュージックスクール名古屋校の生徒さんの中からもライブや活動をスクール外に進出させていった方も多く、その援助や実力アップのためのトレーニングに微力ながら協力させていただき特にあっという間の一年間でした。
2024年はその方達の更なる活躍、そして後に続く新星の皆さんも絶賛レッスン爆進中ですので更に熱い年になりそうです!
そしてそして、新しくボーカルレッスンを始められる方との出会いにもワクワクします!!
新しい年何かを始めてみよう、と思われる方も多いと思います。
この記事を読んでくださっている方は、もちろんボーカルトレーニングや歌うことに興味をお持ちの方だと思います。
そんな皆さんの第一関門となるのが「体験レッスン」ではないでしょうか。
初めての場所で、初めましての人の前で歌うって勇気入りますよね。
でも体験レッスンでは昨日までご自身が苦手だ下手だと思っていた事が勘違いだった!と気づいて貰えることも多くあると思います。
「体験」と名が付くだけで、それはもう改善の本レッスンです。
是非、歌の中の苦手意識が本当にそうなのか確認する目的で結構ですので気軽にお越し頂きたいです。
そんな「体験レッスン」を受けられた方に多く見受けられた勘違いを今回は紹介したいと思います。
大きな声が出せない
自信無さそうにそれこそ小さな声で告げてくださる方多いです。
先生はやっぱり話し声も大きいですね〜、そう言われる方も多いです。
恐らく身体が違いますよね〜って意識で話してくださるのだと思いますが、いえいえ同じ人間です(笑!
そう大きくは変わらないと思うんです。
赤ちゃんでも泣き声大きいですもんね。
このような時には僕と一緒に叫び合いをして頂きます。
しのごの言わず「叫び合い」です!!!
先ずは僕の出せる声量の2割くらいから叫び勝負。
4割、6割、8割と徐々にハードルを上げて叫びについて来てもらいます。
皆さん全然ついて来てくださるんです。
もうとても声量が無い、なんてレベルでは無くなります。
要するに一人では大きな声を出す勇気が持てない、一人で大きな声を出す機会が少ないと言うことなんだと思います。
そりゃそうですよね!レッスンも歌もやっていなくて日常で大きな声を出しまくっていたとしたらアブナイ人だと思います。
だからレッスンの機会を持たれていない方が、声が小さいのじゃないかと思えてしまうのは当たり前のことだと思います。
大きな声を出す機会と、大きな声を出す勇気への慣れを持っていただく事もボーカルレッスンの大きな意義です。
もちろん体験レッスンの時だけでなく、その後も皆さんが慣れるまで共に叫び続けます!
大きな声を良い強発声にするにはその後の技術も必要ですが、先ずは「勇気」と「慣れ」これを手に入れて頂きたいです。
高い声が出せない
これが体験レッスンで聞くベスト1の話題じゃないですかね。
特に地声での高音域は歌での花形と言いますか憧れですよね。
で、高い声が出ないんですと仰る方に必ずする質問なのですが・・
私『現状ドレミファソラシドで言うとどの音まで出せますか?』
生徒さん「いや、わからないです」
このようなやり取りがほとんどです。
「大体で」とか「あの曲がいつも声が出ないんで」というところで「自分の声は低いんだ」と思い込んでいらっしゃるのだと思います。
まずは「現状の最高音を知ること」、そして「その音の半音上を目指して練習すること」の繰り返しで音域は上がるということを知って頂きたいです。
で、上記質問の後、実際に最高音を測らせて頂くと全然低くないですよって方がかなり居ます!
地声最高音を明確に把握されていないがために、不安から裏声にしてしまう事が癖になってしまっている方も多いです。
出せる身体を持っているのにです。
このような勘違いは歌唱しているご自身ではなかなか気付かなかったり、知らなかったりする事が多いと思いますのでこれも体験レッスンで明確にしてみてはいかがでしょうか。
音程を取るのが苦手
ボーカルを講師としてお教えさせてさせて頂くようになってもう10余年となりますが、講師になる以前はいわゆる「音痴」と言われる方が世の中にはもっと多いと思っていました。
ですが、音程を取るのが苦手だと言う生徒さんに触れ合う中で、身体的にとか聴覚的に難があったという方はこれまた殆どいらっしゃりませんでした。
耳ではわかっている音程が口から出せない。
そんなパターンが非常に多いです。
例えば「ミ」の音を出しましょう〜とした時「ド」を歌ってしまう方が居たとします。
もう少し上です!と指摘したとしても「ド〜、ド〜」とずっと同じことをしてしまう方が多いです。
これは耳が悪いのではなく、音を高い低いに動かす慣れが出来ていない事がほとんどです。
そういう時にはサイレンの音真似をしてもらいます。
甲子園のプレイボール時に鳴るアレやパトカーが現場急行の時に鳴らすアレですね。
まずはサイレンに慣れて、音を高低に動かす事に慣れて頂きます。
その後先ほどと同じようにミの音に上からでも下からでも良いのでサイレンで。
近づいたと思ったらキープしてみて下さい、としますと皆さん出来るのです。
この様に「聴覚的」ではなく「慣れ」の問題がほぼほぼです。
この正しい音に近づく速度の違いが音程に対して苦手か得意かを分けているように思います。
その他にも、ピアノの音だと取れない音程が僕の見本の声だと取れるという方も居ます。
ウラ声だと取れているのに、地声でその音にアプローチした途端外す方も居ます。
必ずと言って良いほど、その方にはその方の原因と対処法があります。
音程に自信の無いままの歌唱は楽しくないですよね。
逆に少し自信が持てるようになると倍楽しいです!
勘違いでの苦手意識は早めに払拭しちゃいましょー。
抑揚の無い歌になる
これもよく聞く意見です。
「プロのように気持ちを込めたい!」「プロは人生や恋愛経験が豊富だろうから歌の表情が豊かなんだろう!」とも良く聞きます。
いやー恐らく、ラブラブ中でも別れの曲を歌う日はあるでしょうね。
泣きたい日にも元気な曲を歌うでしょうね。
プロの場合、気持ちを込めるのではなく、技術を込めて気持ちを表現しているのだと思います。
前回のアオイの声模様でも書きました、声の強弱だけでもあるのと無いのとでは聴き手の感じ方は大きく変わってきます。
その様な考え方や技術の種類を知っているか知っていないかの違いだと僕は思います。
抑揚や歌心だって技術だと思えると少しづつ集めてみたい気分になりますよね。
歌唱だけではなく、歌詞に添った手振りやそれこそ本当の意味での顔の表情もライブ等では大事だったりすることもあります。
平凡な人生なんで〜なんておっしゃる方結構多いんです・・泣笑。
人生が歌に現れる・・・は勘違いで良いのではないでしょうか。
「技術・知識が歌に現れる」が名古屋校のモットーです。
体験レッスンから本レッスンへ
体験レッスンでは上記してきましたように「勘違いだったんだ!なーんだやれそうじゃん!」というご自身の成長の可能性を感じて頂けたらもうバッチリだと思います。
勘違いじゃなかったって方が居たとしても、そこからが「技術」です。
本レッスンでは技術からのアプローチで弱点を克服していきましょう。
今回紹介したのは精神論が多いですが、やはりどの項目にも磨きをかける為の技術や知識が必要となります。
それらは勘違いではなく出来るようになったか出来ないままなのかははっきりしたものとして、皆さんの練習テーマになってくれると思います。
思い描いた通りの歌唱が出来た時の喜び、出来ない時のトレーニング。
二人三脚で分かち合いたいと思っておりますので、先ずは勘違いかも?!と思いつつ体験レッスンへ遊びにいらして下さいね!!
この記事を書いた人
大学在学中、大阪を中心として音楽活動開始。YAMAHA MUSICQUESTをはじめ、数多くのコンテストに合格。大阪でのインディーズCDリリースやバンド活動を経て2002年ACE OF HEARTS よりソロシンガーソングライターaoiとしてデビュー。