ヴォーカルのみの練習をするだけでは音楽知識的に頭を打つことがあります。拍や和音感の知識、伴奏やカラオケを聴きとる耳の良さなど少し楽器に触れることで鍛えられるものがあります。
ギターを挫折した経験ある方にもこれから始めたい方にもおすすめの練習方法を紹介。
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ギターが弾けることの良さ
ベリーメリーミュージックスクール名古屋校の特徴を挙るとしたら「ギター弾き語りとオリジナル曲が出来る生徒さんが多い」という事があると思います。
体験レッスン時には勿論、皆さんヴォーカルレッスンのみを目的としてお越し頂くのですが、レッスンやライブイベントを重ねる中で他の生徒さんを見て特にアコースティックギターを始められる方が多いです。
「弾けたらカッコいい」「楽しそう!」は勿論の事、ヴォーカルの基礎的な安定面においても音楽知識面においても歌のみをされている方よりもしっかりとしたものがある事に気付かれるようです。
例えば「リズム」ですが、ヴォーカルのみで練習をされている方は歌っていない時(フレーズの間の数拍や休符)のタイミングの取り方が弱い方が多いです。
歌唱中でもそうですね。ついつい早く歌ってしまったり遅くなってしまったり…。
ギターやピアノの弾き語りの場合はその様な「間」の時間にも、歌唱中にも演奏が求められます。
リズムや拍を気にする力は格段に上がると思います。
また前回の声模様にも書かせて頂きました、「オケの中から拠り所になる音を探し出す」事についても理解力が高まると思います↓↓↓
アコースティックギターの音に気付けるようになるのは当然の事ですが、自身の声以外の音を聴く癖が付きます。
またまた、声の強弱も意識しやすい癖が付きます。
自身でギターを強く弾いているのに声は凄く弱いって不自然ですよね。
ギターの強弱を考える事は歌い手の強弱にも繋がりますので、歌唱だけで考えるより簡単で繊細に表現できるようになります。
そして何よりギターにはチューニングという作業があります。
調律です。
これ実は無茶苦茶大事だと思っています。
初めはチューナー(調律を可視化して行わせてくれる機材)に頼りっきりで良いです。
それでも半音の中にも多くの音程があり正しいピッチ感がある事を学べると思います。
と言うことでヴォーカルを出来る限り深く追求したいと言う方にはギターが弾ける様になる事をお勧めしたいのですが、難しそう挫折しそうと思われる方が殆どだと思います。
そこで今回は挫折しないためのギター練習方法を幾つか紹介いたします。
その1:このコードから攻めろ
アコースティックギターでの弾き語りでは先ずコードを覚える事から始まると思います。
右利きの方は左手で色んな形を押さえて様々な和音を演奏します。
和音の上に皆さんの声という単音を乗せて初めて弾き語りとなります。
多くの教本やスクールでは「C」というコードからスタートします。
「C」は日本語でいう「ド」の意味ですので音階の一番先頭という事でこのコードから覚えてもらう事が多いようです。
これがまず第一の落とし穴だと僕は思っております。
左手の指のうち親指は基本的にはコードを押さえるためには使いません。
残り4本の指を使うのですが「C」はそのうち3本を使います。
指先も固くなっていない、どれが何弦かもわからないうちに3つも置き場所を探して瞬時に押さえる…大変ですよね。
しかも慣れないうちは押さえなくて良い弦に指が触れ結局全ての弦が鳴らないなんてこと良くあります。
お勧めしたいのは指1本のコードから始めることです。
音楽の理論的な順序とか無視です!!笑
指のために、から考えて練習するべきだと思います。
5弦のギターヘッドから2番目の枠を中指か人差し指で押さえてください↓↓↓
きっと綺麗に鳴ると思います。
これ「Em7」という立派なコードの一つです。
暗〜い雰囲気の和音です。暗い雰囲気だから覚える一つ目に採用されにくいのかなとも思いますね。
でも「C」と何ら変わりなく大事なコードです。
「Em7」が綺麗に鳴らせたら指を離してもう一度押さえるにしても1箇所だけを気にすれば良いのですぐに押さえ直せるはずです。
指1本が大丈夫なら次は2本です。
「Em7」を中指で押さえていたなら、その指をそのまま一つ下の弦に移動して薬指で先程の弦の隣のマス、5弦3マス目に置きましょう。
これで「CM7」というコードです。
二つのコードをパッパッと瞬時に変えることはまだ難しいかもですが、3分もあればかなり余裕になると思います。
次は指3本と慣らしていきますが、ここでは指の間隔が小さくなる「D」と指の間隔を広めなければならない「G」がお勧めです。
隣あった弦の幅、6弦全体の弦の幅を指に癖付けるには丁度良いです。
と言ったように指の楽さを重視した方が覚えやすさと何より苦痛に感じ無い方が上達します。
鳴らない音を何度も練習する事は飽きに繋がると思いますので是非鳴る音で練習を始めて下さい。
その2:簡単にリズムを刻もう
次は右手編です。利き手はギターではリズムをつかさどります。
勿論左手でコードを変えるタイミングもリズムですし、ゆくゆくは左手で音を止めたりはじいたりして細かなリズムを加えることもありますがあくまでも入門はリズムは右手の意識で結構です。
腕を「上下」に動かして弦を弾き音をそしてリズムを奏でる訳ですが、この「上下」と言う動作が初心者の方を戸惑わせます。
ギターを手に持っていなくても結構です。
腕を10回下にばかり振ってくださいと言われると皆さん簡単に出来ると思います。
「では10回のうちの4回目と6回目と10回目に腕を上に降る動作を入れて下さい!」と言われると急に難しくならないですか?
これもギター練習における苦痛の一つかも知れません。
極端な話、しばらくは楽に行える下(ダウンストローク)ばかりで楽しんでもらえれば良いと思います。
でもやっぱり腕を上下に振るジャカジャカがやりたいですよね。
そこでお勧めしたいのが上下のパターンを言葉化するということです。
例えばイヌはダウンダウン、ネコはダウンアップ、シマウマはダウンアップダウンダウンと決めます。
イヌネーコシマウーマーネコと唱えながら手を動かす事で不思議と超楽になります。
何個目に下だ!あっここは上だ、今何個目だ?!なんてパニクっているうちに嫌になります。
右手だけでイヌネーコシマウーマーネコが慣れたら先程の左手も変えながら行ってみてください。
コードを変えるタイミングはイヌネーコシマウーマーネコの一連が終わってからです。
これも左手の指の本数が少ないコードの順番で結構です。
この練習の際実際のレッスンではゲーム感覚で拍やテンポにも強くなって頂くのですが、このゲームクリアにも幾つか細かなコツがあったりします。
ここでは書き切れませんので是非是非レッスンに実際お越し下さい。
ここまでクリア出来ましたらもう結構ギター弾いてるぜ!感はあると思いますよ。
その3:曲での練習が近道!
「Em7」「CM7」「D」「G」をイヌネーコシマウーマーネコの呪文でストローク出来たなら今度はコードの順番を変えてみましょう。
「G」「D」「Em7」「CM7」の順番で同じく先程までの呪文のストロークで。
これもう有名な曲の伴奏になっています。
「カントリーロード」のサビです。ちなみにサビ以外はまたコードの順番は変わりますが新たな種類のコードは出てきませんので一曲丸々弾けるという事になります。
「カントリーロード」をチョイスしましたがこのコード順で演奏出来る曲はこの世にゴマンとあります。
この様に曲として練習できた方が楽しさと意欲は何倍にも上がります。
いずれは曲での練習!!ではなくて初っぱなから曲で練習!!これが良いと思います。
曲で練習する際も初心者さんあるあるなのですが、コードを上手く押さえられなかったから演奏を止める、綺麗に鳴らなかったから止めるなどはせず、意地でも右手のストロークは一定に保つ癖をつけてもらえた方が成長は早いです。
おすすめ練習曲
さてここまで頑張って頂けた方でしたら曲目数は少なくともギターを弾けている感やその楽しさに虜になるレベルだと思います。
ということで最後に今までレッスンにて生徒の皆さんがその後急激に上手くなった練習曲を紹介したいと思います。
「ありがとう・いきものがかり」
Cキーのコードの種類をより多く知るために良いです。バレーコードにも慣れられる。
「全力少年・スキマスイッチ」
素早いコードチェンジと歯切れの良いストロークを練習するために。コードの種類を広げるためにも良い。
「さよならエレジー・菅田将暉」
簡単な繰り返しだが強弱が意識しやすくスピード感のあるストロークを覚えやすい。
「ドライフラワー・優里」
ゆったりなストロークでリズムをしっかり捉える練習に良い。セクションごとの強弱を意識し易い歌唱。
最後に
というわけでギターを覚え始める本当の入り口で役立てて頂ければ良いのではないかと思うことを書かせていただきました。
その他一般的によく言われる「F」の壁など難しい事もその先では出てきますが、簡単に出来るようになる練習アイデアやコツは幾つもありますのでお任せください。
単純にギターが弾けるようになりたい方も、歌の為にギターを役立てたい方もベリーメリーミュージックスクールに是非お越しください。
この記事を書いた人
大学在学中、大阪を中心として音楽活動開始。YAMAHA MUSICQUESTをはじめ、数多くのコンテストに合格。大阪でのインディーズCDリリースやバンド活動を経て2002年ACE OF HEARTS よりソロシンガーソングライターaoiとしてデビュー。