こんにちは!八王子校のUZAです。
ここに来てアナログレコード人気が復活してきたり、
日本の80年代のシティーポップが欧米で話題になったり
1970年に生まれた私にとっては多感な時期に親しんだ音が話題にあがる事が多くなってきた気がします。
私が洋楽を狂った様に聴きまくっていた1982〜1987はアナログレコーディングの技術がピークに達し、
デジタルレコーディングに移行し始めた時代でした。
一般的には技術がデジタルへ進化したイメージだとは思いますが、
その頃のデジタル技術はまだ未熟で、逆にアナログ技術はピークだった為に
色々現場は大変だったようです。
私が最初に事務所と契約したのが1993年、23才の時でしたが
デモ制作の環境、自宅録音も当然またアナログカセットで4trのみしか音は重ねられませんでした。
そこからアナログ8chになりデジタル8chになり、A-DATになりtr数は増え
その後に今で言うパソコンを使ったDTMという制作環境に変化して来ました。
まぁ自宅RECレベルの話しではありますがアナログからデジタルに変わった時、
私は音の混ざり具合、言い方を変えると滲み具合に言いようの無い違和感を感じたのを覚えています。
アナログ独特の歪みが無くなり全てのパートの音がクリアになり過ぎて
デモ曲が良い曲に聞こえないのです。
考えてみれば無音でもサァーってノイズが聞こえるんですから
まぁこれは私の録りの技術もありますが(汗)
あのノイズは音が鳴り始めて消えるんじゃなくて、
そのまま存在してただ他の音に消されて聞こえないだけで厳密には存在している訳で
その辺がどうもしっくり来ない理由だったんです。
当時の私は厳密の理由は解らなくともパンチというかガッツも無い音になってしまったのは感じました。
今でも私はよくミックスの時にキックやベースを薄く歪ませたりしますが
このダイレクトに聴こえない歪みってのが個人的に好きなんだと思います。
で!この話しを強引に歌=声に置き換えてみます。
決してずっと歪み続けている声が好きだという訳ではありませんが
逆にずっとクリアだったり歪みやノイズの無い声はなんかつまんないです。
これがアナログ感覚おじさん故だとしても、事実そうなんです。
これはあくまでも個人の感覚ですが・・・
実際ノイズも含めて色んな成分が声には含まれています。
倍音なんかもそうです。
僅かなノイズや歪みや、はたまたブレスの音も勿論歌の一部です。
よく落ちサビなんかで雰囲気出して小声で歌う人は多いですが
私は他のパートがお休みして、わざわざボーカルに「どうぞ!どうぞ!思いっきり目立っちゃって下さい!」って
譲ってくれてる時に小さく歌っちゃうのは勿体ないと思います。
レコーディングの時はそうディレクションする事が多いです。
そんな時こそ色んな音を鳴らして表現を付けてドヤ顔で歌って下さい!
私はそんな歌が好きです。
多少音が外れようとリズムがズレようと
私がぞくっとするのはそんな人の歌です。
話しは飛びますがパンチの効いた曲、歌詞にも
歪みやノイズや良い意味で汚い毒がある作品が好きです。
とりとめも無い話しですが誰かの参考になればいいなぁ〜
では!八王子校のUZAでした!
この記事を書いた人
ベリーメリーミュージックスクール京都校のチーフです。