【作詞・作曲・DTMコース】レッスン風景&制作秘話03 : 中山明日香

【作詞・作曲・DTMコース】レッスン風景&制作秘話03 : 中山明日香-02

今回は、ベリーメリー京都校で「作詞・作曲コース」を受講中の中山明日香さんのオリジナル楽曲『海とリング』のレッスン風景と制作秘話をご紹介します。

曲作りや、ギターやピアノアレンジに興味のある方、受講を検討中の方は参考にしてみてください。

作詞・作曲コースとは?

ベリーメリーの「作詞・作曲・DTMコース」は、通常「作詞・作曲コース」としてスタートします。

オリジナル楽曲を作成し、講師に聴いてもらうことでアイデアを得ながらブラッシュアップを進め、最終的には“オリジナル楽曲の完成”を目指します。

レッスン中は、スクールの機材を活用し、ピアノやアコースティックギターにボーカルやハーモニーを加え、楽曲をより高度に仕上げます。

シンプルな構成の2MIX音源でも、十分に聴き応えのあるクオリティを目指していきます。

その後、ドラム、ベース、シンセサイザーなどのアレンジ技術を学びたい方は、レッスンでDTMの技術を習得することができます。

コースの詳しい内容については、コース紹介をご参照ください

↓↓↓

リンク:作詞・作曲・DTMコース

中山明日香さんについて

【作詞・作曲・DTMコース】レッスン風景&制作秘話03 : 中山明日香-01

中山明日香さんは、入会時はエレメンタリーコースで「歌唱力上達」をメインにレッスンしていました。

以下が、入会当初のレッスンの課題でした↓↓↓

  • 声の芯の強化と声揺れの抑制
  • ピッチ(音程)精度の向上
  • 歌唱時のカラダの使い方・ブレス・腹式
  • 地声レンジの拡大
  • 地声とファルセットの喚声点でのスムーズなチェンジ
  • 表現技法と情緒的歌唱技術のマスター

数ヶ月後には、何曲かのカバー曲歌唱もかなり上達してきていました。

そこで、以前から彼女がピアノで作りためてきたオリジナル楽曲をレッスンで手がけ、「完成レベルを上げていこう!」ということになりました。

構成やコード&メロを見直し、ボーカル&ピアノの美しい2MIX音源に仕上げる目標を掲げて「作詞・作曲コース」のレッスン内容へと変貌していきました。

今回ご紹介する彼女のオリジナル楽曲「海とリング」は、そんな作曲レッスンで3曲目に手がけた楽曲です。

とてつもなく深く彼女の心模様が刻まれているせつない曲です。

以前の2曲も本当にいい曲で、中山さんにとって大きな学びのあった曲ですので、今後のブログでまた紹介いたします。

この曲ができた由来や、そこに込めた思いなどを、「歌詞の添削・推敲」で伺う中、私自身も不思議に熱い想いに駆られて、この楽曲完成へ完全にマインドがシンクロしました。

1段階:1AメロまでのインパクトUP

中山さんが、部屋で電子ピアノの弾き語りでRECしてきた音源をまず聞かせてもらいました↓↓↓

曲のモチーフやメロディーはよく考えられていましたが、以下の点が少し不明瞭でアプローチしきれていませんでした↓↓↓

  • 情緒的な構成
  • テーマや歌詞の世界をいかに聞き手に伝わるようにするか
  • 心の叫びをどう伝えるか
  • 海の穏やかな波と激しくぶつかる波の表現

まず、イントロから1Aまでの導入部を、シンプルかつインパクトをもたらす流れをレッスン中に様々に案を伝え、彼女にMIDIキーボードで弾いてもらってすぐカタチしてもらいました。

そのフレーズを私がDAW上でEditして、さらに新しい案にする作業を繰り返しレッスンで変更を加えた楽曲導入部のアレンジ音源です↓↓↓

ポイントは以下↓↓↓

  • 長かったAを超シンプルにして頭に持ってくる
  • その後に、完全に独立したコード進行のピアノイントロで世界観と空気感の創出
  • 歌詞の推敲
  • スクール内機材で納得できるまでREC&アレンジ

2段階:ラストサビ〜EDでの心の叫び

こちらがエンディングの当初案の音源です↓↓↓

レッスン当初から、サビ前後はやや重厚なハモリで雰囲気を上げたいと話し合っていたので、どんなハモリラインをどの程度入れるかを考えました。

また、上記音源のようにエンディングが少しあっさりしてしまっていたので、もっと「心の叫び」にあたるピアノソロを入れようということになりました。

私の要望案のフレーズを聞いてもらいつつ、彼女の案とミックスしてできましたが、立派にレンジ広く弾きこなすのが難しかったようです。

中山さん苦労していましたが、その苦労の分だけ素晴らしいピアノソロになりました。

エンディング変更したアレンジ音源がこちらです↓↓↓

変更点は以下↓↓↓

  • サビ内の歌詞のより伝わるワードへのリプレイス
  • 微妙なサビメロ変更とメロとワードの整合性
  • ラスサビあとの心の叫びピアノソロ
  • エンディングラストの輪唱での未来への予感と余韻創出
  • スクール内機材で納得できるまでREC&アレンジ

3段階:ハモリラインの工夫

ハモリライン完成案音源です↓↓↓

上記2段階の音源で、基本のハモリラインはできていましたが、あともう少しの重厚感と広がりが欲しかったので、アドバイスしていきました。

解決の糸口は、試しにオクターブ下のハモリラインをユニゾンでRECしたことで見つかりました。

ポイントは以下↓↓↓

  • 上ハモリライン2テイクをL40・R70で振って独特のステレオ感に
  • LのハモリにのみWide幅の広いステレオメジャー系エフェクトをオン
  • Rのハモリの同PANに、オクターブ下ユニゾンハモを重ねた

フルコーラスVer

『海とリング』
作詞・作曲:中山明日香  歌:中山明日香

制作期間:約2ヶ月
作詞・作曲レッスンコース、月4回受講

ご本人の声:制作を終えて

【作詞・作曲・DTMコース】レッスン風景&制作秘話03 : 中山明日香-03

『大切な曲になりますね、良い曲にしましょう』

原案を聴いて頂いたあの日、先生のこの言葉が嬉しかった。

ブラッシュアップを重ね、遂にここまで来れました。

本曲が3曲目になりますが、曲の構造を緻密に組み立てる過程をじっくり学び、3曲目にしてようやく、少しは曲作りの真髄がつかめてきたような気がします。

原案の頃が懐かしく感じてしまうほど、アーティストとして一皮むけることができ、私にとって本当に大切な曲になりました。

最後に

日頃は会社員として多忙な日々を送られている中山さん。

さすがリケジョだけあって、タイムマネージメントが素晴らしく、会社員タイムと芸能タイムの棲み分けや切り替えがホントに上手いな〜と関心します。

この「海とリング」も実践での弾き語りスキルは難易度も高いので、ノーミスで弾きこなすのは大変だったとは思いますが、レコーディング時も立派にノーミスでワンテイクOKでした。

随分練習したのがわかりましたが、それだけ確実に時間をかけた努力の賜物ですね。

あなたにとって、意味と思いの深いこの曲の誕生に関われたことが、僕は嬉しいです。

現在、4曲目のオリジナル制作に入っていますが、この曲では、新たな試みとして「彼女自身のチェロのソロを随所に入れる」予定で、ベターなコードリプレイスや構成の再構築レッスンを鋭意進めています。

来たる8月のMIXライブでは、また素敵なLIVEパフォーマンス楽しみにしています。

リンク:MIXライブとは?

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