ベリーメリー京都校で「作詞・作曲コース」を受講中のギターボーカリスト、ちゃま。さんのレッスン風景と制作秘話です。ギターが上手くないから作曲は無理と思っている方も参考にしてみてください。
作詞・作曲コースとは?
ベリーメリーの「作詞・作曲・DTMコース」は、作詞や作曲の基本を学ぶことから始まります。
生徒が作ったオリジナル楽曲を講師に聴いてもらい、アドバイスを受けながら楽曲をブラッシュアップし、最終的にはオリジナル楽曲を完成させることを目指します。
レッスンでは、スクールの設備をフル活用し、ピアノやアコースティックギターに加えて、ボーカルやハーモニーを取り入れることで、より高いクオリティの楽曲を作り上げていきます。
シンプルなミキシングでも、優れた音源が作れるようにしっかりと仕上げます。
さらに、ドラムやベース、シンセサイザーのアレンジにも挑戦したい方には、DTMスキルを習得できる機会も提供しています。
詳しくはコース紹介ページをご覧ください↓↓↓
≫ 作詞・作曲・DTMコース
ちゃま。さんについて
数年前に大学入学と同時期にベリーメリー京都校に入会したちゃま。さんは、アコギとボーカルのスキルUP目指して「エレメンタリー月4回コース」でスタートしました。
高校時代から愛機のYAMAHAアコースティックギターで我流で作曲までしていた彼女ですが、拝見したところ、ギターのストローク法が弱く・コードの知識も少なく・歌唱も弱々しかったのでまずはピックの持ち方や歌唱時の体勢を変えるところから始まりました。
でも、彼女なりの作曲の世界観があり絶妙な響きと才能の片鱗が見てとれました。そこで…
- カバー曲を2〜3曲適切なパワー感でアコギ弾き語りできるようにする。
- そのカバー曲中にあるメロディー上フックやキーになっているコードを学ぶ。
- ただ弾けるだけではなくビート感の取り方をカラダに覚え込ませる。
課題曲は彼女の希望も聞いた上で、学習効果の高い『モナリザツインズのDrive My Car』から始めました。念願のオリジナル多作に向けて、優れたオリジナル制作に必須のGt&Voの様々なスキル&パワーUPレッスンが続きました。
1段階:我流からの改善/ボーカル
まずは「地声歌唱」と「裏声歌唱」を分離し、全く別物と捉えそれぞれのパワー感強化します↓↓↓
ブレスの強化
特に吸い方を意識的に高め1/4拍で吸える量を1.5倍にする。
吸った息を前方やや下向きに上半身を10cm程度スナップ効かせて押すことで、母音の押しが効き、適正なクレッシェンドが可能になることを実践で学ぶ。
アゴが上がる癖の矯正
地声でも裏声でもアゴが上がるのは致命的欠陥につながりやすいので、よほど意図的に喉を開ける目的以外は封印。
地声とパワー的に負けない裏声=ヘッドボイスをマスターするためにアゴを引いて、鼻から突っ込んで鼻骨を震わせる訓練。
裏声は低音部周波数200〜400Hzの成分が薄くなる特性上、そうすることで中音域700〜1kHzの成分が膨らむようにしないと地声の半分程度の弱い裏声になり、抜けないし聞こえない。
ピッチの精度やリズムやグルーヴは、実際の弾き語りやカラオケ歌唱中にストップ&ゴーしながら細かく矯正。
2段階:アコギ我流からの改善
クリック通りの正確な「8」と「16」のストローク&グルーヴのマスターする↓↓↓
ストロークの練習
アコギは、手首を振るのではなく腕を振ることで手首から先のスナップが効いてくる。私のお手本通りに繰り返しやることで学ぶ。
同様にブラッシング(左手で弦を軽くミュートして弦をストロークしチャカチャカシャカシャカとパーカッシブにリズムを奏る)も、もたらずにキレの良いビートが刻む。
コード進行とベースライン
ギターのコードもよく使うC・G・Am・EmをCmaj7・Gadd9・Am7・Em7と変えることでちょっとの表情の変化が出る感覚を学ぶ。さらにいろんなパターンを知る。
カバーでもオリジナルでもベースラインの動きを理解する。
アコギのコード進行にもそのベースラインを入れようとすることで、分数コード=オンコードやディミニッシュ/オーギュメント系コードの実践的理解が進む。
3段階:オリジナル楽曲「リトルバード」制作着手
ちゃま。さんの日頃の努力が実って半年後には、カバー曲での安定感やパワー感、グルーヴもかなり向上したので、念願のオリジナル楽曲制作に入って行きました。
伴いレッスンコースも「作詞作曲コース月4回」に変更しました。
まずは、いつものスタート手順である、オリジナル曲の弾き語りをボイスメモにスマホで録ってきてもらい、形になっているところまでの曲調と構成の確認からスタート。
上記はその音源ですが、サビあたままでしか固まっていませんが、曲調は優れています。
サビの続きをどうまとめるか、レッスンで私が案を出し、それにインスパイアされて、本人がどんなメロを考えるかしばらく見守ります。
あとは全体構成の中で、間奏をどうするのか、転調はするのか、Cメロを2サビの後に入れるのかなどトータルで構築していきます。
4段階:ギターコードソロに超苦戦
間奏で曲調が変わるぐらいのGtコードソロを入ることになったが、その難易度に超苦戦。
上記がその箇所になりますが、このコードソロをクリック通りに流れるように弾くのは一定レベル以上の16ビートカッティングスキルがないと絶対できません。
でも彼女は頑張って立派に弾きこなせるようになりました。
コツは上記2段階で書いた「ミュートブラッシング」のスキル向上にありました。
5段階:フルアレンジでの制作
ちゃま。さんは、DTMも将来ガッツリやってみたいということで、以下の提案をされました。
- DTMコースに変更して、そのレッスン中に、先生がアレンジするのをガッツリ見て学んでもいいか。
- アレンジ前に使用機材(DAWやインターフェイス)やソフト音源、プラグインソフトを何の目的でどうチョイスしているかまず説明してほしい。
- アレンジしている最中、できる限りゆっくり、今何を触って何をしようとしているかを、教えてほしい。
- 私は、先生ほどたくさんのソフト類は揃えられないので、一般的で有名なプラグインやソフト音源で作って、使い方を見せてほしい。
上記を快く受けて、使用機材は以下でまとめていきました。
- DAW:STUDIO ONE6
- オーディオインターフェイス:UAD Xシリーズ
- プラグインソフト10種類程度:UAD2 プラグインソフト群から基本的なチョイス
- ソフト音源:ドラム音源はEZドラマー2、鍵盤系はNIのKomplete13に入っている音源
- Bass:先生の私の手弾き
- Gt&Vo:ちゃま。さん本人
フルバージョン
曲名:リトルバード
作詞・作曲・Vo&Gt:ちゃま。
制作期間:総制作期間3ヶ月(作詞作曲コース月4外x2ヶ月+DTMコース月4回x1ヶ月)
最後に
ちゃま。さんは、かなり熱心に上記の全てをマスターしようと頑張っています。Gt&Voミュージシャンにとっては上記のことは基本でありながら、常にそのスキルのせめぎ合いが続きます。これで充分というラインもありませんが、一定レベル高くなると「もう上手い人」になれます。
特にコードの知識は、ハッとする進行を耳にしたときに素早くコピーして自分のものにして、オリジナルで使いこなして、自分の作風の殻を破る起爆剤にできるかは、プロの人でもずっと継続していることです。
当スクールでは、経験者・未経験者問わず、徹底したサポートを行います。既にお持ちの楽曲のブラッシュアップから、「鼻歌」を「作品」に変えるサポートやレクチャーまで。
お近くの方は是非ベリーメリーミュージックスクールへお越しくださいませ。
この記事を書いた人
ベリーメリーミュージックスクール京都校のチーフです。