今回は、ベリーメリー京都校で「作詞・作曲コース」を受講中のアーティスト、橋本ユイさんをご紹介します。
橋本ユイさんについて
弊社主催、恒例の大イベント「ベリーメリーオーディション」前回大会にてグランプリを受賞した橋本ユイさん。彼女のオリジナル楽曲『なんとかなる』のMVは、すでにベリーメリーYouTubeチャンネルにアップしていますが、ご覧いただきましたでしょうか。
その楽曲『なんとかなる』の制作秘話をお届けします。
橋本ユイさんは、高校生の頃からオリジナル曲を作り出し、同時に精力的なライブ活動を続けています。ベリーメリーミュージックスクール歴も4年を超え、現在も「作詞作曲コース」を受講し、書き溜めたオリジナル曲のブラッシュアップや新曲の構成やピアノアレンジなどを学んでいます。
≫ 作詞作曲コースについて
ベリーメリーオーディションのファイナリストステージでは、『BELL』という楽曲でグランプリを受賞しましたが、グランプリ特典のMV化にあたってはご本人のたっての希望もあり、書き溜めたオリジナルの中から選りすぐった『なんとかなる』をMVにすることになりました。
フルアレンジMV制作にあたって
まずは、フルアレンジの楽曲完成に向け以下の課題で進めました。
- 原曲のパーツや構成の見直し
- コード感やコード進行の見直し
- 適正で広がりのあるハモリラインの構築
- 全体的なピアノアレンジの再確立
すでに彼女が作っていた原型レベルがかなり高い完成度にはなっていましたが、
- イントロが淡白すぎる
- 後半のサビリフレインでの盛り上がり方が弱い
という主な観点から全体を見直しました。
それらを加味したNewバージョン『なんとかなる』を、まずは彼女のピアノ演奏とボーカルとハモリを先にレコーディングし、どこまで完成度が向上したかを確認した上でフルアレンジ化していきました。
ポイント1:イントロの大幅な変更
作曲当初のイントロ演奏動画
今回の制作秘話の最大のポイントがイントロでした。
作曲当初の段階でのイントロは、上記動画の通りシンプルなのは良いのですが、フルアレンジでのイントロは「つかみ」の部分なので、もっと攻めたカタチにしようと話し合い、レッスンの指導の中で生まれてきたパターンのピアノアレンジが以下です。
大幅に変更したイントロ音源(レッスンでRECした本人Pf演奏)
このイントロに代わったことで、その後の展開が以下の点でスムーズに運びました。
- イントロだけで曲の世界観がわかる
- ワンコーラス部とツーコーラス部の明確化とスムーズな導線
- エンディングでイントロの一部を共有して全体の統一感UP
ポイント2:曲後半の盛り上がり演出へのアプローチ
曲後半の盛り上がり変更後の音源(レッスン中、本人のVo&PfのみREC)
エンディングはサビのリフレインだけでは面白くないねということで、「なんとかなるんだ〜」という心の叫びを、同じサビのメロディーだけれども、コード感やハモリラインを徐々に変化させてちょっとずつ違う表現をしようと話し合いました。
- ブリッジ(展開部)〜サビリフレインでのダブル転調の効果
- サビリフレイン毎に微妙に変化させたコード感とハモリラインの意外性
- エンディングの情緒的で切ない盛り上がりと広がり
フルアレンジバージョン
『なんとかなる』MV楽曲制作を終えて
彼女は、現在保育士として働きながら、曲作りや絵本づくり、ライブ演奏を続けていて、スクールでも貪欲にピアノのアレンジや作曲上のコードの適正化などのスキルアップに貪欲です。とても素直で屈託のない笑顔が魅力です。
そんなナチュラルな素顔のままの彼女ですが、やはり心の片隅には、迷いや不安、崩壊しやすい自信への悲しさなど抱えているようです。レッスン中も涙目になっていることもありますが、そんな彼女だからこそ、心の奥にあるザラザラが生々しく伝わってくる楽曲になったと思います。
オリジナル曲をもっと増やして、ライブリストを重厚にする日々の目標と努力とは別に、将来は同時進行させている絵本制作とオリジナル楽曲を融合する活動を深めたいという夢に向かって着実に作品作りに取り組んでいるようです。
近々完成する絵本楽曲『赤い風船』も実に個性豊かな魅力的な作品なので、またこのブログでもご紹介させていただきます。
この記事を書いた人

ベリーメリーミュージックスクール京都校のチーフです。