ボーカル上達Ⅹ 〜「完コピ」のススメ〜

紅葉

街路樹のイルミネーションが美しい季節になりました。
肌寒い夜に、気持ちを温めてくれます。
個人的にそれ以上好きなのは、街はずれのキンモクセイの香りです。
秋口に漂っているあの香りは生きている実感をそっとささやいてくれる。
なんであんなに、香りが拡がるのか、絶妙な芳香レベルなのか、、
自然はすごい。
電気光という文明の技術の結晶もすごいが、自然の足元にすらまだ及んでいない気がするし、
近づけども絶対越せない気がする。
”近づけども越せない”で、今思い浮かんだのは「ジェフ ベック大師匠」です。
私はもともとGtから音楽人生が始まり、のちに自作の曲を歌うのはやっぱ自分だろうー
ということでVoにも走ったわけです。ですから自分の心に大きく存在するGtの師匠方がいます。
その最高峰におられるのが「ジェフ ベック大師匠」です。
若い人は知らないかもしれませんが、Gtまたはインスト音楽好きな方は一度聞いてもらえれば
その凄さはわかります。「ギターショップ」というアルバムが聴きやすいですから。
心の相関関係を以下に。笑
大師匠    ジェフベック
我が父    リッチーブラックモア
凄い叔父   アルディ メオラ
兄貴1    ゲイリームーア
兄貴2    スティーブルカサー
親戚の兄ちゃん フランクマリノ
親戚の兄ちゃん バン ヘイレン
姉貴     尾崎亜美
こんな感じの相関図な感じで影響を受けました。
ちなみに姉御の尾崎亜美さんはギタリストではありません。
Gtに目覚めた中2から上の方々を「完コピ」し続け、技術と感性習得に明け暮れました。
Pf弾き語り
『絵の模写と同じで、ボーカルもギターもまずは完コピしよう!』
絵画の世界では「模写」、脚本の世界では「書き写し」が技術習得のための修行です。
ちなみに、「完コピ」とは、PCやソフトでコピペすることではありません。
そんなお手軽で結果的に感性を下げてしまうことではなく、自分のカラダで技術を真似るのです。
寸分も変わらないレベルまでに真似て真似て、技術を習得する。
大変なことですが、マストです。
たまに、「そんなことしてても個性は育たないから、やりません。」という人がいますが、
高い技術のない個性など、個性とは言いません。
例えば、あなたが秦基博さんのVoもGtも完コピしようと努力して、9割方真似られるようになったとしましょう。
あなたと秦基博さんでは、厳密には声質もLooksも同じではないので、他者が聞いても、
「秦基博を真似ただろう!」なんて思いません。
そのレベルまで高め得たあなたの秦基博レベルの歌唱力やGtのうまさに感動すると思います。
さらに言えば、秦基博さんの技術や表現や創作レベルの103%まで到達できたとすれば、
つまりわずか3%だけでも上回ることができれば、
そのわずか「3%」があなただけが持つ「個性」ということになります。
ボーカルでは、なんとなく歌ってしまっていることがあります。
よく聞けば、オリジナル歌手の歌い回しとは違う風に歌ってしまっている箇所が多い、
いや多すぎる場合があります。どのレベルで歌うのを目指すのかという始めのボタンのかけ方が
大切なのですが、「細かくアプローチし続ける気持ちの継続」があれば完コピレベルは高まり続けます。
ということは絶対上手くなってゆくということです。
オリジナル歌手の音源を大きめにかけて、一緒に歌って、耳を澄まして聴き歌いながら、
アタックのタイミング・強さ・張り方やフレーズ終わりのトーンの長さ・ビブラートなど
を寸分たがわず真似ます。特にフレーズの途中の譜割の音程などがズレてないか細心の注意を払い、
なんども何度も繰り返します。声のダイナミズムまで真似られるようになればホンモノの完コピです。
 
どんな世界でも、技術力が関われば、完コピできるかどうかのシビアなアプローチは必須でしょうね。
上手くなりたければ、真似る。真似し続けて、やっと自分の個性っぽいものがおぼろげに見えてくるのでしょう。
 
でも、完コピも慣れれば、一人悦に入ることもできて、カラオケも倍ほど楽しくなります。
実力も技術も楽しさも評価も上がり広がりまくりますので、みなさんオススメです。

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