【ボイトレ講座】効率的な息の使い方と長い息、息で作るアクセント

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【ボイトレ】音程コントロールと効果的なトレーニング方法-02

さて今回のテーマは「効率的な息の使い方」「長い息」「息で作るアクセント」について説明することで、みなさんの歌声を安定させるヒントになるように頑張ります。

効率的な息の使い方と長い息

声門閉鎖が上手くできずに必要以上の息が漏れてしまうと、1フレーズを丁寧に歌うことが困難になります。

また、声のまとまり(芯)もない声になりがちです。

特に勿体ないのは、語尾でのニュアンスを付けたいのに、いろんな「気持ち」を表現するための息が足りなくなってしまうこと。

話すときにも語尾のニュアンスは「気持ち」を表現するのに必要不可欠です。

歌も同じです。

人生の機微から生まれる喜怒哀楽など様々な「気持ち」があります。

そして、その語尾は様々な気持ちを分かりやすく伝えてくれます。

声のトーン(響き)も表現には欠かせないものです。

例えば、泣き真似しながら歌ってみてください。

玉置浩二さんの様に切ない歌声になるでしょう。

様々なトーンコントロール、語尾での表現のためにも、フレーズ最後まで息を効率よく使っていく必要があります。

もちろん息が足りなくてギリギリ感満載の響きも表現のひとつではありますが、その辺りは今後に残しつつ、今回は割愛させて頂きます。

声のトーンの種類について

声のトーンの種類としては、大きくは3つに分けられると思っています↓↓↓

  • ナチュラルボイス(地声)
  • ファルセット(裏声)
  • ミックスボイス(※様々なグラデーションがある)

地声は上手に鳴らせば一番長く声を出していられます。

ミックスボイスについてはトレーナによって様々な見解があるので説明が難しいのですが、教えてきた経験則から僕なりの見解をストレートにお伝えできればと思っています。

地声、ミックスボイス、裏声の順番で息の解放される(使う)量が増えていきます。

そして、母音によっても違いがあります。

口の前を手のひらで遮って各母音それぞれに発声してみてください。

なんとなくですが僕の言っていることが実感として分かると思います。

息の温もりが手のひらに物理的に伝わってきます。

口の形状もそれぞれなので、息の進む方向や太さ(幅)も変わってきますが、息が手のひらに激しく当たらない発声は効率よく息を使えている声と言って良いと思います。

ファルセットは声門を開いて息を沢山逃がします。

そしてファルセットが苦手な方は、響きを上手に作れずに息を無駄遣いしている場合が多いです。

まだ安定した息を送ることが出来ずに声帯に力みがあると長く声を出すことが難しくなってきます。

ミックスボイスはファルセットと地声の間に位置しますが、見解も様々なので後々解説させて頂きますね。

地声やミックスボイス(地声により近いミックスボイス)をデフォルトとして、息を開放する度合いを調整しながら歌うと丁寧に声を出すことが出来ることになります。

以上の様に、息を効率よく使いながら前回にも説明した様に、横隔膜の動きによってより長く効率的に声を出せる体づくりが必要不可欠になってきます。

マヨネーズをテーブルに置いて、より下の方を指でつまんでマヨネーズを押し出すとより安定した長い息を出すことが出来ると書きましたが、実際にマヨネーズが出ていく口先の部分の形状がどうなっているか?

…が今回のテーマを紐解いてくれます。

  • 大きな星形 ☆
  • 小さな丸 ○

つまむ指に負担はかかりますが、穴(出口)がより小さい方が長い息を可能にします。

支えを安定させて、息が当たる声帯周りのポジションをコントロールすることで、丁寧な歌声に効果的に生かせる発声を身につけたいですね!

息で作るアクセント

みなさんは、表現の中で「スタッカート」や「レガート」という言葉を聞いたことがありますか?

スタッカートはより短く音の長さを切った音。

レガートは一息の流れの中で次の音へとなだらかに音が繋がっている音のまとまりなので、音符は最大限に長いです。

そして、そのヒントとしては、子音の後の母音が次の子音にしっかりと繋げられている状態がベストです。

より強調したい言葉は、印象に残すための歌唱表現が大切です。そんな時に息でアクセントを入れる歌唱は効果的です。

表現の部分にはなりますが、効率的な息がその表現に息が密接に繋がっている事を予め知って貰えたら今後の講座が分かりやすく読めると思います。

息を効率的に使う事で腹圧コントロールも容易になってきますからね。

今後、レガートに繋がったフレーズでも息圧で言葉を区切って歌うことができるコツなど書いていこうとも思っていますのでお楽しみに。

今回は、息のスタンド使いになるための【その2】を書いてみました。

自分自身を操る楽しさを少しでも分かって頂けたら今後の歌がもっともっと楽しくなると思います。