ボーカル技に欠かせない「リズム感」を養うための話です。シンコペーションについて、ジャンル特性、具体的なリズムトレーニングの方法など。(ボイトレ/ボイストレーニング)
シンコペーションについて
皆さんは小学校や中学校で「タタンタ」というワードを耳にした事はありませんか?
これは8分音符の1音1音に「タ」「タ」「ン」「タ」をそれぞれ振り分け、2個目と3個目の「タ」「ン」を繋げて伝う意味合いが表現されている言葉です。
例えば、有名な曲で説明すると・・・
唱歌「おお牧場は緑」の「草の海風が吹くよ」の部分がわかりやすいですね。
「くさ〜の」「かぜ〜が」の部分が該当箇所です。
伸ばす部分を実際に鳴っている母音で表記すると・・・
「くさあの」「かぜえが」
・・・となります。
「タタンタうーみ」「タタンタ吹くよ」
・・・ですね。
この様に裏拍の音から次の頭拍の音をまたいで、次の裏拍の音に繋ぐリズムを「シンコペーション」と呼びます。
シンコペーションは躍動感を生むので、最近の音楽にも当たり前に沢山取り入れられていますがアクセントが裏拍ノタイミングにあるので正確な裏拍のタイミングが分かっていないと、その部分で走ったりモタったりしがちになります。
裏拍トレーニングには様々なプラクティスがありますので動画にていくつかご紹介したいと思います。
<動画準備中>
※メトロノームを使った裏拍トレーニング
※裏拍トレーニング上級編(シャッフルビート)
※発声をしながらの裏拍トレーニング
※身体を使った裏拍トレーニング
ジャンル特性
リズムには個々のジャンル毎に特有の感じ方や捉え方があります。
- ロック
- ソウル
- ジャズ
- サンバ
- ボサノバ
- ファンク
- 民族
- クラシックなど
近年のポップミュージックに使われているリズムのエッセンスは様々です。
例えば↓↓↓
- ファンクは、16ビートを主体としたGroove
- ロックは8BEATをベースに
- ジャズは4BEATを主体にSwing(少し跳ねたリズムのイメージ)していて
- サンバはクラーベというリズムを基調に躍動的に流れ
- クラシックは自由なテンポ感覚で進行していく
もちろんどのジャンルにも基本として4分音符、8分音符、16分音符、3連符などは用いられますので、リズム感を鍛えつつ様々なリズムの特性を知ることで音楽的に認識を高めることが出来ます。
最近の曲の中に作曲者、編曲者のルーツとなるジャンルのリズムが息づいている事は確かです。
共通して言えるのは「どのジャンルも聴きながら身体(腰を中心に)を動かすことで養われていくもの」だという事です。
リズム感を身につけるには先ず音楽と戯れ同調することが大切です。
身体が動かずに固まってしまうと息の流れも悪くなります。
練習では恥ずかしがらずに楽しく動いてみてくださいね。
具体的なリズムトレーニングの方法
リズムトレーニングには様々な手法があります。
一例としては↓↓↓
- 前述したメトロノームを使った裏拍トレーニング
- 楽器(管楽器・弦楽器など)を習得することで身につけるトレーニング
- 打楽器を習得することで身につけるトレーニング
- 長い音符と短い音符を組み合わせて声に出して習得するトレーニング
・・・などが主流です。
簡単に身につけられるものとして、シェイカーを使った16分音符の習得(植付け)があります。
ピアノやギターを弾かなくても身体を動かす延長としてリズム感を養うのに適してますので是非チャレンジしてみてくださいね。
そして、やはりアンサンブルで他の音をしっかり聴ける様になることで鍛えたリズム感を確実なものに出来るのだと思っていてください。
レコーディング、ライブ、スタジオリハなどなど、他の方や他の音とのバランスで自分の奏でるタイミングが定まってきます。
自由に動いたり声を発したりしているうちに微調整が行われ正しく安定したテンポ感覚やリズム感が身についてきます。
「リズムに慣れる」を目標に進めていきましょう。