【ボイトレ】歌で「音程コントロール」できない人へ(コツと知識)

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【ボイトレ】歌で「音程コントロール」できない人へ(コツと知識)-01

今回は「音程コントロール」について。「スケールについて(半音と全音の存在)」「半音階とその間の音について」「音幅(インターバル、音の跳躍について)」などお話します。

「振動」「絶対音」「相対音」

音程は「振動(周波数)」で変化します。

1分間に440回振動する音が「ラ」に設定されて基準となっています。

音叉を叩いて鳴る音程が「ラ」なのも、基本の音だからですね。

そして「ラ」が基本なので、海外での音名は「A」、基準で最初の音だから「A」に設定されていて…

ラ(A)シ(B)ド(C)レ(D)ミ(E)ファ(F)ソ(G)

…となります。

「ハ長調」というピアノの白鍵のみで弾けるスケールが基本だからなのか、日本でもはなんとなく「ド」が基本になってますね。

「ドレミの歌」を聴くとそれが良く分かります。

音程には「絶対音」と「相対音」があります。

子供の頃にピアノを習うと「音感教育」にもなり、ピアノの音を1音鳴らすとその音が何の音かを判断することが出来ます。(絶対音感)

ちなみに「相対音感」を持っていても得をする事も出来ます。

その場合の音階の把握仕方は…

ド(1)レ(2)ミ(3)ファ(4)ソ(5)ラ(6)シ(7)ド(8)

これが習得できると、コード理論を学んで曲さえ知っていてば、あっという間に楽器で伴奏を付けることが出来るようになります。

今回のボイトレ講座では、この「音程」ついての認識を深めて、より自然にニュアンス良く歌える様になるコツをお教え出来ればと思います。

スケールについて(半音と全音の存在)

ピアノには黒鍵と白鍵があり「ド(1)」〜「ド(8)」までを「12個の音」に区切ることが出来ます。

いわゆる「半音階」というもので…

ド(ド#)レ(レ#)ミファ(ファ#)ソ(ソ#)ラ(ラ#)シ

音程を良くするコツとしては、このより細かい「半音階」を「正確に」発音出来るようにすることです。

細かい基準を感覚に入れれば入れるだけ、より正確な音程が身についてきます。

更に言うなら「長調の音階1オクターブ」の中には「全音(半音2個分)」と「半音」が組み込まれています。

ハ長調で言うなら「ミ」と「ファ」の間と「シ」と「ド」の間が「半音階」で、その他は「全音階」となります。

トレーニングの中では、この「半音」と「全音」が巧みに組み込まれたものも効果的です↓↓↓

  • ミファミレドー
  • シドレシドー
  • ドレドシドー

などなど…

半音階とその間の音について

【ボイトレ】歌で「音程コントロール」できない人へ(コツと知識)-02

更にミクロの世界に入っていくと、半音と半音の間にも音程は存在します。

ギターは同じ弦楽器なのにピアノと違って声帯に近い音程コントロールが出来ます。

ピアノは区切られた音程を鳴らすだけですが、ギターには「チョーキング」や「ビブラート」という表現が可能です。

そして、バイオリンの様にフレットが無い楽器は更に声帯に近い音程コントロールが出来るので「おしゃべりバイオリン」などという芸当も凄いです。

しかも、フレットが無いので音程が若干低くなったり高くなったりします。

これは歌と同じで「音痴」という表現にもなりますし、あえて高めの音程で演奏することで高揚感をあえて低めの音程で演奏することで不安感(憂鬱など)を表現したりします。

  • 発音時のしゃくり
  • 語尾のフォール
  • スラー(違う音程と音程をレガートに繫ぐ)
  • ビブラート(一定の音幅で音程を揺らす)

…などなど、半音階の更に間の曖昧な音程が様々な表現にも役立つのです。

音幅(インターバル、音の跳躍)について

皆さんはヒット曲に、大幅な音飛びが必ず含まれている事をご存知でしょうか?

音程が離れたメロディーを急に歌うことは「ときめき」「新鮮な驚き」など様々なサプライズが含まれています。

ジェットコースターでも同じ高さや同じウネリばかりだと興奮しませんよね?

歌にも「起承転結」があり、「音程の高さ」、「揺れ」、「息を混ぜてソフトに」したり、様々な表現で歌を「躍動的に」「立体的に」していきます。

作曲家などクリエーターの間では、ヒット曲には少なくとも「4度(ド〜ファなど)の音飛び(跳躍)」が含まれているという認識があります。

声帯の長さを長くしたり短くしたり、そして長くした声帯にはスピードのある息を当て、短く緩めた時にはスピードの遅い息を当てます。

「音幅の広い音程」と「音幅の狭い音程」の組み合わせで、様々なメロディーを奏でることが出来ます。

必要な声帯の長さや息のスピードコントロールが出来ることで、より正確に音程を操ることが出来るようになります。

「先を読む力」は「余裕」を生む

一曲ごとに「独特なジェットコースターの道のりがある」と思っていれば、先々の高低の行方を見定めながら必要なコントロールを早めに準備して、より正確な高さに響きを置くことができます。

また「先を読む力」は、少し先の音(言葉)をどの様にしたいかについての「余裕」が生まれます。

と考えると、何度も歌い込んで歌詞を覚えるのは得策ですよね。

人生と同じように「先々をイメージして動ける(動かせる)自分」を目指して、歌が上手い人になってみてはいかがでしょう。

ボイトレ(ボイストレーニング)することで、自由な表現を手に入れてくださいね。