京都校チーフのまるいです。
6月も後半、梅雨真っ最中でじめじめとしたなんとも言えない日々が
続く京都です。
さて今回は、ずばり「声」について、少し書こうと思います。
僕は、子どもの頃から楽器小僧で、ジャズやフュージョンといった
インスト系の曲が好きで、あまりボーカルに興味がありませんでした。
実際、今までの音楽活動としてはインスト系のグループでの活動が
数的には多かった気がします。そんな中で、以前セッションホストと
いう役をやっていた時期がありました。セッションとはお客さんも
参加して、いきあたりばったりで曲を演奏するというイベントのことです。
そのホストですので、そのまとめ及び司会進行的な役となります。
そのセッションは、ギターを弾きに来られる人が多くて、唄う人が
ほとんど来なかったので、ベースを弾きながら僕が唄う必要がありました。
当時やってみて思ったのは、唄うのってもうホントに難しい!の
一言でした。その時に痛感したのは、とにかく思い通りの声が出せないと
いうことでした。唄えば唄うほどに声がかすれていって、いろんな
負の連鎖に落ちていきました。そんな試行錯誤な活動などもしてた頃に、
とある縁でベリメリでの仕事に携わるようになりました。
当初、声楽に関する内容って知らないことだらけでしたが、僕が真っ先に
興味を持ったのは声でした。正確に言うと発声や声質の部分になります。
いろんな生徒さん達と接していくと、あんな唄声やこんな唄声と、
千差万別で、目の前で観てて聴いててとても興味深かったです。
世の中いろんな声の人がいるんだなって、ある意味面白さを感じました。
で、以前にすでに読んでいたものもありましたが、改めていろんな書物を
読んでいきました。
いろいろお勧めを教えてもらったり、初心者向けから学術的なところまで
時間をかけて読んでいきました(今も時々初心者向けの新刊などを見て、
参考にしたりもしています)。最初は、何を書いているかがよくわからない
ことも多かったため、分からない部分を知り合いに教えてもらったり、
著者のセミナーに行ったりしているうちに、いろいろわかってきました。
セミナーとかで実際の声を聴いたりするとすごくわかりやすかったです。
18世紀あたりから、発声に関する学術書が出版されつつも、当時は
医学的に声を出している身体の状態が見れないため、体感的や聴感的な
想像論になり、万人には当てはまらなかったり、少し間違っていることも
あったようです。たまに一般的に使われている声質や練習方法を
完全に否定することを書いてあるものもありました。時代とともに医学が
発達してきて、その結びつきでの説明や映像があったりして、
すごくわかりやすいものもありました。やはり興味深かったのは、
時代や世界の場所によっても発声の仕方が違っていたりしていることです。
もちろんジャンルの違いもあります。普段のポピュラー歌唱での
ボイトレの中では、おそらくタブーとされる声でも実際他で使われている
ケースなんかもあったりしています。
そう言った意味で個人的な意見になるのですが、声に良し悪しって
いうのは、基本無いんだと感じています。それが好きか嫌いかでいいと
思っています。ただ間違ってはいけないのは、人前に立って唄う場合に
聴き手側に、伝える、感動を与えるというところが必要になりますので、
その聴き手側を考えての発声、及び声質の選択を忘れてはいけないと
言うことです。長時間の演奏でも声質がコントロールできるように
していく必要もあると思います。それを踏まえた上であれば、ノド声でも
デスボイスでもダミ声でも、カスレ声でも他なんでもありだと僕は
思っています。一般的には、理想とするボーカリストがいれば、それに
近いところを目指すというのが、一番わかりやすいと思いますが、
声の種類や作り方とかをいろいろ学ぶことは、ボーカリストだけでは
なくて、主に声を使って仕事などをされている方にも、とても役に立つと
感じています。本などを読むのもいいのですが、レッスンの中で担当の
先生方に、声についていろいろ教えてもらう方がいいかもしれませんね。
練習方法もほぼ無限大に、いろんな種類のメソッドがあると思いますので
これもいろいろ聞いたりしてみるといいと思います。
声って言うのは、いろいろな意味で楽器となる部分だと思いますし、
人間の身体に関することでもありますので、とても奥が深くこれからも
学術的に発展していく分野だと感じています。ボーカリストとしては
あまり必要のない難しい医学的学術書なんかも出版されていたりしますが、
声という自分自身の楽器を深く知るというのもなかなか面白いと
思いますよ。僕個人的には、知れば知るほどにホントに面白いなあって
感じています。まだ僕自身知らないことも多いと思いますので、もっと
いろいろ知っていきたいと思っています。
以上、いかがだったでしょう。今回はズバリ「声」について私的な感じで
書いてみました。
ところで、この記事が載る頃はベリメリ検定の結果が、返却されている頃
だと思います。それを元に今後の目標などの設定をして、しっかり
これからも頑張っていって下さいね。
追伸)
去る6月18日には大阪北部での地震があり、実は僕自身も震源近くに
住んでいまして、多少被害がありましたが、おかげさまで怪我ひとつなく
すみました。京都校のスタッフにも何人か大阪在住がいますが、怪我もなく
元気にしています。周辺状況は、実際目の前で見ておりまして、大きな
被害を受けた方々にはお見舞い申し上げます。
京都校
まるいじゅんいちろう